セリアン地方の山の斜面に作られた焼畑で発見。
まだ3センチ程度の幼虫で、『大昆虫記』のマレークビナガカマキリと同種と思われる。

カマキリ探し3日目にしてようやく採集できたカマキリだったが、翌日の帰国直前にプリンカップ内で脱皮に失敗して死亡。

普通なら幼虫1匹だけ採集してもしょうがないので逃がすべき所だったのだが、敢えて持ち帰ろうとしてこのザマ…。本当に欲をかくとロクな事にならない。

▲パイナップルと胡椒。

▲ヤシ(?)と胡椒。

▲こんな感じの場所に居た。我ながらよくみつけられたものだ。

みつけた時は、カマを前方に伸ばした擬態ポーズをとっており、完全に周囲の環境に溶け込んでいた。

感心した私が写真を撮ろうとカメラを構えたら、あっさり下草の茂みへダイビング。
擬態も見事だったが、見破られたとみるやさっさと逃げ出す決断力も凄いし逃げ足も早い!

ここで会ったが百年目。逃がしてたまるか。私はカメラを放り出し、ヒイヒイ泣きべそをかきながら下草を掻き分け掻き分け、ようやく採集する事ができた。

しかしこの後、似たような場所を狙って2匹目を探し続けたがみつからず。
枝葉のひとつひとつをなめるように探したつもりなのだが、ひょっとしたら、視界に入っても気付かなかった可能性もある。

炎天下にルッキングで擬態昆虫を探すのは実に難しい。

ここの焼畑に植えられてた作物の中で一番多かったのが、添え木に絡むツル植物。
緑色の小さな粒々の実が成っており、後で調べたら胡椒であるらしい事がわかった。

クビナガカマキリはこの胡椒の枯れたツルが複雑に絡み合ってた場所に居た。



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